英語になくてスペイン語にある、代表的な文法・追記
前回英語にはなくてスペイン語にある文法について3点まとめてみましたが(リンク先参照)、よくよく考えてみたら、違いが3つだけなわけがないと言うことに気付きました(というか3つだけで説明しようとするのは浅はかでした)。
なので前回記事を補足するためにも今回も英語とスペイン語の違いについて、文法の観点から追加でまとめてみたいと思います。
今回は
の3点について、追加で解説したいと思います。
2種類のhave動詞
どうやらスペイン語では基本となる動詞は2種類存在するのが既定路線のようです。
英語で言うところのbe動詞が2種類あったように、英語のhaveにあたる動詞はスペイン語では2種類存在します。
まず一つはtener。
意味はもちろん「〜を持つ」というこの単語を一生使わずに会話することは不可能な基本中の基本の動詞です。
例えば、
Yo tengo un coche (私は車を1台持っています、tengoはtenerの1人称単数の活用)
こんな感じです。
そのほかの使い方としては「tener que+動詞原型」で"〜しなければならない"という意味になります。ちょうど英語のhave toと同じように捉えてもらえたらいいと思います。
例えば
Tú tienes que acabar tu tarea (君は宿題を終わらせなければならない、tienesはtenerの2人称単数の活用)
こんな具合です。
そしてもう一つはhaber。(※発音注意: アベール)
意味は同じ英語のhaveなんですが、tenerとは使い方が全く違います。
英語のhave+過去分詞と同じで、現在・過去完了形で使われます。
例えば
Él ha comido el desayuno ahora mismo (彼は今ちょうど朝ごはんを食べ終えた)
となり、ここでhaはhaberの3人称単数の活用でcomidoはcomer(食べる)の過去分詞形です。
この形ではhaberが主語によって活用し、後の過去分詞形は主語によって変化はしません。
そのほかのhaberの使い方は〜があるという英語でいうところのThere is/areの形です。
その場合にはhaberの3人称単数形(対象が複数でも)を使うのですが、
Hay unas manzanas en la mesa (テーブルの上にリンゴが何個かある)
先ほどのhaとは形が違います。
さらにtener queと同じように、hay que+動詞原型という使い方もあります。
意味も"〜しなければならない"なのですが、主語は特定の人物ではなく誰かが〜しなければならないという、より一般的な意味で使われることが多いです。
名詞の性別
スペイン語には男性・女性名詞の2種類の名詞があります。
性別があると何が違うのかというと、冠詞の形が違ってきます。
英語ではa/theの冠詞しかありませんが、スペイン語ではそれぞれ
un/unaとel/laのように4種類の冠詞が存在します。
しかもこれは単数のもので複数にもunos/unasとlos/lasのように対応する冠詞があります。
見分け方は基本的にo/aで終わる名詞は男性/女性名詞という傾向がありますが、あくまでも傾向なのでそのルールに縛られない反乱分子も多数存在します。
それをここで全部あげるのは不可能ですので、名詞の性についてもっと詳しくまとめた記事を今後書きますという宣言で今回は導入ということにしておきます。
形容詞の位置
形容詞が名詞を修飾する場合、スペイン語では基本的に名詞+形容詞のような配置をとります。
例えば
la manzana roja =>赤いリンゴ
el niño bonito => 可愛い男の子
という感じです。
ただ形容詞によっては名詞の前に来たり、また名詞の後か前かで意味が微妙に変わってくるような形容詞が多数あります。
これについても全てをここに書くことは参考書を丸写ししかねないので、スペイン語の形容詞はこういう感じですという紹介に留めておきます。
英語や日本語の感覚でいくと形容詞+名詞と行ってしまいがちなので、最初はこの語順に戸惑うことがあると思います。
それでもやはり反復しているうちに不思議なもので慣れてきますので、あまりガチガチに考えすぎずに焦らず着実にこなしていくことをおすすめします。
まとめ
今回も英語にはないスペイン語特有の文法についてまとめてみました。
特に英語のhaveに相当する動詞が2種類あり、用法がそれぞれ違うのでこの点は抑えておきたい点ですね。
正直これ以外にもあると思いますが、それについては気付き次第また更新していきたいと思います。