スペインの公用語について
ご存知の方もいるかも知れませんが、スペインにはスペイン語以外に公用語として話されてる言語があるんです。
国内全域で話されているというわけではなく、とある特定の州でスペイン語とともに話されている言語で主に
の3言語があります。
これらの言語は今のところ僕自身は全く触れたことがないので正直ど素人以下のことしかかけませんが、予備知識として簡単にまとめてみたいと思います。
カタルーニャ語
昨今、独立問題で日本でも耳にすることがあったと思いますが、スペインの北東部・バルセロナを州都に持つカタルーニャ自治州と周辺の州ではスペイン語の他にカタルーニャ語が公用語として話されています。
いやむしろカタルーニャ語の他にスペイン語が話されていると言った方がいいかも知れません。
というのはバルセロナに行った時、空港の案内看板や街中の標識などはまずカタルーニャ語で書かれていて、パセリのような添え物的にスペイン語で書かれている場合がほとんどでした。
なので最初は「あれ、自分の知ってるスペイン語じゃないっ!」と驚くこともあるかも知れません。
とはいえ同じラテン語系の言語なのでかなり共通・似通ったした語彙があるので、全く異なった言語というわけではなさそうです。
ちなみにスペイン語でカタルーニャ語は「catalán」と言います。
ガリシア語
大西洋に面するスペイン北西部・ガリシア州ではガリシア語が州の公用語の一つになっています。
ガリシア州の南はポルトガル国境ですのでポルトガル語に近いというのもうなずけます。
ガリシア語もラテン語の派生言語なのでスペイン語と共通する部分はやはり多いようです。
(注: この写真はガリシア州のもではなく、マヨルカ島で撮ったものです)
スペイン語でガリシア語はgalicianoと言いたいところですが 「gallego」と言います。
この地方の料理で有名なpulpo a la gallega (タコのガリシア風)で知った方もいると思います。
茹でたタコとジャガイモを香辛料などで味付けした非常に簡単な料理ですが、日本人の舌を満足させてくれます。
ちなみに昔地理の授業で習ったリアス式海岸はガリシア州の沿岸の地形が由来です。
リア(ría)というのがスペイン語で"入り組んだ湾"と意味だそうです。
そんな学術的な興味がある方はぜひガリシア州に行ってみてください。
バスク語
スペイン北中部・バスク自治州と周辺の州で話されている言語がバスク語です。
このバスク語、聞くところによるとスペイン語とは全く似ても似つかない言語だそうで、未だどの言語族に属すのかという議論が絶えない、非常に特殊な言語です。
そういう文化的背景もあってか、僕の知りうる限りバスク出身の人は「自分はスペイン人ではなく、バスク人」という意識が非常に強い印象があります。
「関西出身ではなく、京都・神戸出身」という感じでしょうか。
とは言っても、バスク自治州とその周辺でもスペイン語は公用語の一つなのでバスクの人たちは当たり前のようにスペイン語も操ります。
初見でこの単語からバスク語と連想するのはちょっと無理がありますね。
まとめ
今回はスペイン国内の公用語、カタルーニャ語・ガリシア語・バスク語について限りなく浅い感じでまとめてみました。
この他にも方言であったり、その地方だけで話されている言語もあるのでちょっと寄り道でそう言った違いを知ってみるのも面白いと思います。
ちなみにスペイン語をスペイン語で言うとespañolですが、スペイン国内、特に今回紹介した地方ではスペイン語をスペイン語で言うとcastellanoと言います。