東南アジア経由で北欧に海外移住したらスペイン語にハマりました。

東南アジア4年・北欧に6年住む純正日本人の理系研究者が書く海外移住・語学(主にスペイン語)・海外での仕事についてのこと

スペイン語とポルトガルが似て非なる3つの点

前回の記事を真っ向から否定するような題名ですが、スペイン語ポルトガル語、似ていると思わせておいて、そうでもなかったりするのも事実です。

今回は特にスペイン語を学んだ後にポルトガル語を学ぶ場合の注意点についてポルトガル語の入り口に立っただけですが、まとめてみたいと思います。

 

それは

です。

 

ポルトガル語の母音はかなり多い

日本人にとってスペイン語がとっつきやすい理由の一つとして、スペイン語の母音は日本語とほとんど同じア・イ・ウ・エ・オで切り抜けられるところです。

しかし似ているからと言って踏ん反り返った態度でポルトガル語の学習に臨んでしまうと即座に鼻っ柱をへし折られてしまいます。

ポルトガル語にはスペイン語のような5母音に加え(これを開口母音と言います)、閉口母音鼻母音の2種類の母音が存在します。

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端的に説明すると、閉口母音はあまり口を開けずにと発音するのに対し、鼻母音は鼻と口の両方から空気を出すように発音すると言う瞬時に酸欠になってしまいそうな母音です。

実際どんな音なのかはここでは割愛というかまだ自分でもできていないので省略しますが、スペイン語や開口母音に比べるとはっきりとしない音ということだけでも覚えて帰ってください。

なので個人的には最初フランス語のように聞こえました。

 

子音の発音

母音に加え、子音も発音が違ってきます。

例えばスペイン語のgは特定の母音(i/e)と組み合わさるとそれぞれヒ・ヘの音になりますが、ポルトガル語ではジ・ジェの音になります。

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その他と言いますと

cha/i/u/e/oはスペイン語ではを基準とした音ですが、ポルトガル語ではを基準とした音になります。

また、語尾のsはスペイン語ではに対して、ポルトガル語ではシュの音になるなど、スペイン語を知っているが故にポルトガル語では誤って発音してしまうことがあるように思います。

 

再帰代名詞

スペイン語は英語に比べると再帰代名詞を頻繁に使う印象があります。

まず最初に覚えるスペイン語として

(yo) Me llamo 〜がありますが、これは私の名前は〜ですという意味です。

llamoはllamar(...を〜と呼ぶ、電話をかける)という動詞の1人称単数の形で、Meが私をという意味の再帰代名詞(英語のmyself)です。

なので直訳すると私は私を〜と呼ぶ、つまり私の名前は〜ですという意味になります。

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スペイン語では基本的に再帰代名詞は動詞の前に置くのが通常ですが(もちろん例外もありますがそれは次回以降に)、ポルトガル語ではこうなります。

(Eu) chamo-me 〜

スペイン語と同様、chamoはchamar(...を〜と呼ぶ、電話をかける)という動詞の1人称単数の形で、meが私をという意味の再帰代名詞ですが、注目すべきは動詞と再帰代名詞がハイフンでつながっているということです。

スペイン語でも動詞と再帰・目的格代名詞がくっつくことはありますが、このような平叙文でくっつくことはありませんし、つなぐ際もハイフンは使いません。

この点もスペイン語を知ってからポルトガル語を学ぶ際に気を付けたい点ですね。

 

まとめ

いかがでしょうか。

スペイン語ポルトガル語は非常によく似た言語ですが、似ているが故に間違えてしまいそうな点も多くあります。

個人的にはスペイン語を知っていれば読み書きに関してはポルトガル語に苦戦することはなさそうですが、やはり音は別物なので話す・聞くための学習は甘くみない方が良いですね。