スペイン語の次に何語を学ぶのが効果的かについての一考察
このブログでも過去に書いていますが、スペイン語を学んでいくと他のラテン系言語の存在が気になり始めます。
これは決して浮気心とかそんな俗物的なものではなく、特に言語習得に興味のある人ならば毎日寝るのと同じくらい自然な感情・意欲だと思います。
辿々しさは残るもののようやくスペイン語で言いたいことを言えるようになりつつある僕が言っても何の説得力もありませんが、どの言語がより効果的か少し考えてみたいと思います。
答えはもう出ていますが、ポルトガル語です。
他の言語と合わせてその理由を考察してみます。
まずはお洒落な響きに魅了される人も多いフランス語。
フランス語はアフリカ大陸や北米などでも話されている非常に国際的な言語の一つでフランス語を習得すれば、「話せたらなんかかっこいい」と言うだけではなく、英語に加えフランス語を使えたらほぼ五大陸は制覇できることになります。
しかしスペイン語の日本語に近いはっきりした発音に慣れた直後にフランス語の流れる川のような音に飛び込むのはかなり難しいのではないかと言うのが僕の考えです。
確かに同根語などの似たような単語はあるとは思いますが、僕の中ではスペイン語→フランス語の流れは少し段差があるように感じます。
スペイン語や日本語にはない母音や喉を震わせるような音がとてつもなく大きな壁になることは間違いなさそうです。
次は話せたら引っ込み思案な性格を積極的に変えてくれそうなイタリア語。
イタリア語も非常に魅力的な言語です。
旅行先や料理などでイタリアは確固たる地位を築いていますし、イタリア語に興味を持つのも頷けます。
フランス語より発音も非常にはっきりしているので、スペイン語に近いように思います。なので音からは非常に入りやすい言語にも思います。
ただ、イタリアの本国以外で公用語として使われている国は周辺の国に限られてしまうことを考慮するとフランス語に比べた場合、少し物足りなさを感じてしまう場合があるかもしれません(あくまでも僕個人の意見です)。
それに音はスペイン語と近いですが、語彙は僕の知りうる限り結構違うものが多いです。
もちろんフランス語同様、同根語もあるかと思いますが、それでももう一度多くの語彙を覚え直すという作業はやや骨の折れるものになると思います。
では満を持してポルトガル語について。
他の記事にも書いていますが、まずスペイン語が読めればポルトガル語の80%は読めるほど多言語に比べて語彙の共通項が圧倒的に多いです。
またポルトガル本国は勿論のこと、南米屈指の先進国・大国ブラジルをはじめアフリカ大陸南部諸国やマカオ、インドネシアの一部などでも公用語とされているほど実は話者の多い言語がポルトガル語なのです。
発音に関しては、スペイン語よりも母音の数が多いのでそこは学ぶ上での越えなければいけない壁として立ちはだかっています。
それでもフランス語に比べると幾分発音しやすいと感じますし、ブラジルで話されてるポルトガル語はポルトガル本国のものよりもはっきりとしているそうなので、その点でも壁はやや低いものに思えます。
以上が僕の考えるスペイン語の後にポルトガル語を学ぶべき客観的な理由になります。
勿論これは僕個人のいち意見ですし、感じ方・考え方は人それぞれですので参考程度にしておいてもらえると良いかと思います。
便利なスペイン語の助動詞3つ
助動詞を使えば会話や文章中で表現の幅が広がると言うのはどの言語にも言えることだと思います。
そこで今回は助動詞の中でもこれを知っておくとなかなか使い勝手が良さそうなスペイン語の助動詞を3つ独断と偏見で選んでみました。
それは
です。
hay que
これの意味は〜しなければならないと言ういわゆる義務を意味する助動詞です。
義務の助動詞と聞いてすでにスペイン語を学習されている場合はtener queもしくはdeberが思い浮かぶ方もいらっしゃると思います。
基本的にはtener que/deberと同じ意味ですが、hay queの場合には動作の主語が明確ではありません。
あえて言うなら誰かがやらなければならないと言う、ちょっと責任逃れしているような より一般的な意味合いが強くなります。
例えば、
Hay que reducir la emisión del dióxido de carnobo para prevenir el calentamiento global.
→地球の温暖化を防ぐために、二酸化炭素の排出を減らさなければならない。
先進国をやたら目の敵にしているような環境保護団体でない限り、二酸化炭素の排出を減らす必要があるのは特定の人物ではなく、一般的なことですのでhay queを用いて普遍的な意味にしています。
ただこの例の場合だと、tenemos queにして我々は〜しなければならないとしても良さそうです。
soler
続いての助動詞はsolerで、習慣的に〜する、よく〜すると言う意味になります。
個人的には線過去で使うことでその利便性が発揮されるのではないかと密かに感じています。
スペイン語では助動詞も動詞と同様に活用しますが、solerの直説法現在形は不規則変化をするので注意が必要です(前記事: 不規則な動詞活用にみる3規則参照)。
線過去の活用は規則変化なので、恐るるに足らずです。
例えば
Solíamos emitir el dióxido del carbono más que el valor medio del mundo.
→我々は世界平均値以上の二酸化炭素を(習慣的に)排出していた。
どこの国なのかはわかりませんが、昔は経済成長に躍起になっていたんでしょう。環境のことなど考えずに習慣的にその動作を繰り返していたことがうかがえます。
線過去でsolerを用いると、昔はよくしていた(が、今はしていない)といったような含みのある表現になると感じるのは僕だけでしょうか。
もちろん現在形でもよく見かける表現ですので覚えておくと便利です。
頻出助動詞の過去未来形
3つ目はかなり力技で他に思いつかなかった感丸出しですが、よく見かける助動詞(poder, deber, ...)の過去未来形です。
過去未来というは過去からみた未来のことで、例えば
Ayer el minisor del medioanbinete les dijo que podríamos reducir el numero de central termoeléctrica depués de dos años.
→昨日彼は2年後に火力発電所の数を減らすことができると言った
どうやって減らすのかの議論はここではしませんが、発言自体は昨日(過去)のことで、数を減らすことができるのは2年後なのでpoderの過去未来形(1人称複数)を使っています。
ただ便利なのは別の使い方で現在においてこの活用を使うと、遠回しの少し柔らかめの表現になります。
例えば
¿Podría (usted) reducir la emición del CO2 de su coche?
→お宅の車の二酸化炭素(CO2)の排出を減らしてもらえませんか?
と、このように何かお願いをするときにpoderの過去未来形を使うと角が立たずに相手の感情を逆撫でしないような大人の言い方ができるようになります。
まとめ
というわけで今回は知っておくと便利なスペイン語の助動詞についてまとめてみました。
これらは実際に僕が会話や文章を書いている際によく使うことで、自分なりに表現の幅を広げている助動詞なので例文を読んでいただくと、納得していただける部分もあるかと思います。
もちろんこの他にも便利な助動詞はありますし、僕が知らない表現も必ずあるのでそちらの方はまた今後に更新していきたいと思います。